NO642 突破口
「やったか!?
灼遁光輪疾風漆黒矢がオビトを直撃!!
燃え盛る黒炎の中へ向けて、オビトの黒いチャクラ玉が飛んでいく
「黒いので防ぐ前に命中させた」
「今回ばかりは役に立たんだろう」
との扉間の見立てだが…
シュオオオオ…
黒球が天照の黒炎を掻き消し、
炎の中からオビトが姿を現す。
「全く効いておらんな」
オビトの力は予想以上だとミナト
と、隣にいた扉間があることに気付く
「傷が…」
「!?」
「本来ならもう再生が始まっているはずだ」
「奴が単に貴様の腕を吹き飛ばしただけなら…」
「今のオレは忍びの祖の力を使う」
「お前の常識で見積もらない事だ」
黒炎の中から空へ浮かび上がったオビトが自ら扉間の疑問に答える
「……」
「貴様それは…貴様の術は…」
「どういうことです?」
「傷を負わんように気をつけろ四代目」
「穢土転生の身体だとしてもな」
「あの男 おそらく陰陽遁を基礎としたすべての忍術を無に帰す術を使っている」
「つまり穢土転生の身体とてお前に攻撃が当たれば」
「回復することができず死に至る」
「その右腕はもう戻らんだろう」
「そうなるといっそう警戒しないといけませんね」
オビトへのさらなる警戒を強める火影2人
オビトの強さを目にしたナルト
こうなればと尾獣モードを発動させようとするが…
フォ…
逆に九尾チャクラが消滅し、通常モードにもどってしまう
「お前ら親子は時々間の抜けたことをしてれる」
と扉間に毒を吐かれつつ、
九尾との対話を試みるナルト
「クラマ!もっとチャクラを貸してくれってばよ!」
「すぐには出来ん!」
「完全な尾獣モードになりたかったら」
「もう少しノーマルのままでいろ!」
どうやらまだ時間が必要らしい。
そんなナルトを援護するかのように
ガマ吉が口から粘液を吐きオビトに攻撃
…が黒チャクラを盾にしてオビトはこれを防御
「妙木山のカエルか?」
「ガマ吉!何してる?」
「連携か連続で攻撃しねぇと…」
「スマンが口寄せの時間切れだ!」
「そうしたいのはやまやまだったんだがな!」
「そうかすまねぇ ありがとな」
「よく休んでてくれ!」
「スマンな!」
ガマ吉が帰っていく
ガマ吉最後の攻撃を黒チャクラで防いオビト。
チャクラの盾からだらりと粘膜が垂れ落ちる
「………」
「む?」
その様子から、ナルトと扉間は何かに気付いた模様
「オビト!お前は火影になるんじゃなかったのか?」
「どうしてこんなことを…!?」
(今だ…!)
ミナトがオビトの説得を試み始めたチャンスを狙い、
目を閉じ集中モードに入るナルト
「いまさら指導しようってか?」
「それは少しばかり遅すぎるんじゃないか…先生」
「あなたは肝心な時にはいつも遅すぎる」
「オレは師が火影であった事には感謝してる」
「こうはなるまいと」
「オレの夢をあきらめさせてくれたからな」
オビトの言葉を受け、16年前の九尾襲撃事件を回想するミナト
(あの時おれがオビトを止めていれば…)
「あなたは師であるにも関わらず俺の事を理解していなかった」
「それがあなたの限界だ」
「同情するよ」
「英雄として死に」
「そして今息子の前でその人生がいかに無意味だったかをさらされるアンタに」
「火影など今のオレに比べれば取るに足らん存在だ」
反論できないミナト、
そして目の前で実の父を罵倒されているにも関わらず微動だにしないナルト。
扉(こやつ…気付いておるな…)
そしてナルトが目を開く
「なれなかったからって火影の悪口いってんじゃねぇってばよ」
その手に螺旋丸を浮かべオビトに告げる
「そんで何よりも…
フッ…
ナルトの狙いに気付いた扉間がナルトを携え飛雷神を発動。
「火影になった俺の父ちゃんバカにしてんじゃねぇ!!」
ド カッ !
ナルトと共にオビトの背後に飛んだ扉間。
なるとの螺旋丸がオビトの背にクリーンヒット!
メリメリとその身体を削りっていく
「!!?」
「どういうことだ!?」
扉(確かに忍術は効かんのだろうな…)
(だが仙術による攻撃なら…!!)
ガマ吉の攻撃が「掻き消されなかった」ことで
その可能性に気付いた2人。
「このクソ野郎が!」
螺旋丸の威力でオビトを地にたたき伏せる
(自来也先生と同じ仙術を!!?
(あいつは両親の愛を受けて良い男に育った…なあミナト)
「!」
「この俺の半身を説得するほどにな」
ナルトの勇姿を感慨深げに見つめるミナトに
語りかける黒い狐の影で次回へ
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