Naruto 630 「what can fill a heart」
先週に引き続き、異次元空間でのカカシとオビトの会話から始まる。
ぽっかりと開いた穴…
オビト 「ここには何もない…あるのは痛みだけさ」
「だからおれは全てを捨てたんだ…お前だってずっと苦しんで来たんだろ?」
「リンの墓…それにおれに墓の前で…」
カカシ 「…………」
言葉を返せないカカシ。
無邪気な少年だったオビトのイメージがどうしても頭から離れない。
オビト 「カカシ…もういいんだ」
「もう苦しむ必要はない。 リンはここにいる、それにおれはやっぱりお前が好きなんだ」
そう言って昔の姿のリンとオビトを幻術で繰り出すオビト。
リン 「あなたの理想だったあたしがここにいるわよ」
オビト 「おれは火影になる!!」
幻術のリンとオビトがカカシに話しかける。
オビト 「欲しいものを思い浮かべてみるんだ…この幻術世界ではなんだって手に入る」
「心の穴もすぐに埋まるさ…」
ズバッ!!!
雷切で幻術のリンとオビトをぶったぎるカカシ。
カカシ 「リンは死んだ」
「それにお前は生きている」
「こんなもので誰かの心を満たすことができると…本当に思っているのか?」
オビト 「………」
カカシ 「リンの記憶を消そうとするな!」
「彼女は命懸けで里を守ろうとしたんだ!」
リンの話題に顔が険しくなるオビト。
カカシ 「いくら妄想で埋め尽くしても…心まで埋めてくれることはないぞ」
場面かわり、十尾が大きく口を開けている。
すると口の中から巨大な花(ラフレシアみたいな)だ出てくる。
シー 「また変形してる…!」
八尾 「いや…元の姿に戻ってるだけだ」
「あれは攻撃用だな。 それにまだ最後の変形を残しているぞ」
「ナルトは治療中だし九尾はチャクラを練らないとだしな…おれらの出番だ、ビー!」
ビー 「よし! 行くか!!」
八尾 「聞いてくれ、ビー」
「最後の変形も終わったら、おれたちもお別れだ…」
一方、十尾は頭部についた巨大な花の先端で尾獣玉を作っていた。
マダラ(十尾はまだ完全ではないな…ナルトの中の尾獣どもが邪魔をしているのか…)
(結局おれが全てやらないといけないのか…楽しもうと思った矢先にこれだ)
シカマル「どんどん大きくなるぞ…」
チョウジ「ナルトのせいなのかな?」
あまりの尾獣玉のスケールに立ちすくむ忍たち。
「なあ…正直、ナルトのチャクラも無い状態で俺達に何ができるんだ?」
そんな弱音にイラつくサクラ。
サクラ 「今さら躊躇ってるヒマなんかないわよ…!」
「ナルトだってやれるだけのことをしてくれたの!!」
「彼の言葉を聞いたでしょう!!」
―ここに友達を感じられねえことが一番つらいんだってばよ!!!―
忍A 「そうだな…彼は忍らしく全力でおれたちを守ってくれ…」
サクラ 「そういう意味じゃないわ!!」
「ここにいる全員が仲間だって気付かせようとしてくれてるの!!」
忍連合軍の全ての者たちに、サクラは叫ぶ。
サクラ 「私が全力でナルトを治療する! 全員で力を合わせるのよ!」
「どうせ死ぬなら…やれるだけやって死にましょう!!」
シカマル「へへっ…」
「いの! 繋いで欲しいやつがいる!」
いの 「何か思いついたの?」
チョウジ「さすがだな シカマル!!」
相手は黄ツチ。
シカマル(聞いてくれ、黄ツチさん…)
黄ツチ(お主はシカクの…)
シカマル(岩の国出身じゃない忍たち全員に、土壁の術みたいな土遁を教えて欲しいんだ)
黄ツチ(土壁の術は誰でもできるぞい…そんな術より…)
シカマル(いや、誰でもできるからこそやるんだ)
(戦いには質もだけど、同じぐらい量も大事なんだ)
黄ツチ(じゃが土壁なんかすぐに破られてしまうぞい…)
シカマル(破られてもまたすぐ作りなおせばいい。 そうすればあるていどの防御にはなる…)
(強固な壁を築くかわりに、弱い壁をたくさん作ることで敵の勢いを弱めるんだ)
(もちろん岩の里の忍には、一際強い壁を作ってもらえると助かります)
黄ツチ(なるほどじゃぜ…やる価値はある…!! すぐに術を教えよう!!)
シカマル(その前にビーさん! 尾獣玉がきたら、なるべく軌道を上に逸らしてもらえるようお願いします!)
シカマル「いの…今度は戦場の忍たち全員につないで欲しい…やれるか?!」
いの 「やってやろうじゃないの!!」
全員で土遁の練習をしている。
そのとき、十尾が尾獣玉を発射する。
何重にも重なった巨大な土壁で対抗する連合軍。
場面かわり、カカシサイド。
オビト 「幻術の世界になんの問題がある?」
「現実こそ残酷だ…心の穴が余計大きくなるだけだ」
カカシ 「自分の思い通りにいかないことだってある…それに助けが間に合わないことだってある…」
オビト 「おれみたいにな! そうだろカカシ!?」
「こんな世界でこの穴をどう埋めろと言ってるんだ!?」
カカシ 「…おれみたいなクズでも…学ぶことはある」
三代目、ミナト先生、そして第4班のサクラ、ナルト、サスケの顔が浮かぶ。
カカシ 「この心の穴は他人が埋めてくれるんだ」
「自分の思い通りにならないからといって、この世界を…それに友人を拒めば
誰も自分には近寄ろうとしないんだ」
「だから穴も埋まることがない…逃げてばかりでは何も得ることだってできないぞ」
「諦めなければ、まだ救われるかもしれないんだ!」
再び場面は戦場へ。
数十もの土壁がどんどん突破されていく。 連合軍も負けじと新しい壁を作るものの、尾獣玉の勢いは止まらない。
シカマル「くそっ…」
黄ツチ(思ったより強いぜよ…このままでは…)
眼前に迫った尾獣玉、そこに八尾が割り込む。
八尾 「ぐううっ!!!」
またカカシサイドへ。
オビト 「話はそれだけか」
「この世から現実実と他者の感情を取り除いてこそ…真の幸せが訪れるんだ!」
カカシ 「忍の世界では、ルールを守らない者はクズ呼ばわりされる…だが…」
「仲間を大事にしないやつはそれ以上のクズだ」
オビト 「!!」
カカシ 「それに仲間の感情を大事にしないやつも同じようにクズなんだ!!」
「おれはかつてのお前の感情をないがしろにはしない…例えお前が拒もうとも」
そう言って再び雷切を発動するカカシ。
場面は戦場へ。
八尾は押さえていた尾獣玉が急に消えてしまう。
!?
き…消えた…!?
サクラ 「!」
ミナト 「遅かったかな?」
ナルト 「いや…時間通りだってばよ、父ちゃん!!」
遂に……!!
次週へ
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